(公社)福岡県不動産鑑定士協会は、福岡県、(公社)福岡県宅地建物取引業協会及び(公社)全日本不動産協会福岡県本部の協力を得て、公益社団化後初めての不動産市況DI 調査を行いました。
DIとは、現況や先行きの見通し等についての指数で、景気動向指数の略です。「よくなると思う」から「悪くなると思うを差し引いた割合で、よくなると思う人が100人のうち60人、横ばいと思う人が20人、悪くなると思う人が20人なら、60-20で+40%が指数となります。しばらくは良いのだと一般的に判断されます。わかりやすいのが特徴です。
では不動産地価動向と不動産取引動向の一部の結果をお知らせ致します。
不動産地価動向指数
過去半年 今後半年
福岡県全域 +10.0% + 2.6%
福岡市 +51.6% +34.6%
北九州市 -16.8% -16.5%
久留米市 + 6.1% ± 0.0%
不動産取引動向(件数)DI指数
過去半年 後半年
戸建て販売 - 5.8% - 8.0%
マンション販売 -15.6% -24.6%
仲介件数 - 7.0% - 3.1%
以上の結果より、不動産市況も徐々に見極めが難しい局面にさしかかっているようなことが予測されます。
住宅についても低金利とはいえお買い得感がなくなってきており、都心のマンション価格は坪250万~300万の物件が売りに出されようとしています。
地場のマンション業者さんは仕入れを控える、あるいは買えない状態で有り、売る物がなくなってきてる状態で、今後は地場大手、中央大手さんのマンションが大量供給される予定です。福岡市の地価上昇率も一年ほどで落ち着き出すように見受けられ、売り物の価格は危険水域の価格で、都心部の地価は路線価の1.5倍から2倍のものも多く見受けられます。したがって建築費の高騰や消費税10%も間近であることも相俟って、数年先のリスクを十分に考える時期にきているのではないでしょうか。反落する時期予測が市場の皆様の多い話題です。高利回りの築淺物件に出会えると積極投資なのですが!商業地あるいは都心のレジでは金利との関係も含めて、せめてキャップレートで5.5~6%前後がリスク回避できる基準でしょうか?それより低い場合は地域の将来性、賃貸需要の旺盛さ、テナントの質、築年との関係でどこまで下げれるのかの判断でしょうか。地価はゆっくり、長く上がり、所得も合わせて上がるのが理想なのですが。